開催期間:2025年(令和7年)10月25日(土)〜10月26日(日)
開門時間:9:00〜17:00
西光寺の「聖徳太子童形立像(葛飾区指定文化財)」は、今から約700年前、南北朝時代の暦応四年(1341年)に造られた貴重な真俗二諦像です。童形の太子が右手に笏(しゃく)、左手に香炉を持ち、国家の秩序と仏教の教えを表す姿で立っています。
この尊像は秘仏として本堂内に安置されており通常非公開ですが、西光寺開創八百年を記念し、本堂再建以来初めて特別にお披露目いたします。長い年月を経ても変わらぬ美しい姿を保っており、歴代住職や地域の人々によって大切に守り継がれてきたことがうかがえます。ぜひこの貴重な機会に、直にご縁を結んでみてはいかがでしょうか。
開山から800年の歩み
西光寺は、令和七年をもちまして開山800年の節目を迎えます。
鎌倉時代、初代住職である鎌倉御家人・葛西三郎清重公によって創建されて以来、檀信徒・地域の皆さまをはじめ、多くのご縁に支えられて今日まで法灯を守り続けてまいりました。
清重公が遷化されてからも、その生前の徳を慕い、西光寺への参拝者は後を絶たなかったと伝えられています。

※西光寺初代住職・葛西三郎清重公 肖像画
「清重稲荷尊」と地域のつながり
寛政年間(江戸時代中期)の頃、当地一帯では火難・水難などの災害が相次ぎ、人々は平穏と安全を切に願いました。
そこで、清重公の祠に稲荷大明神(お稲荷さま)をお祀りしたところ、災害は鎮まり、さらには厄難開運を祈願する者はことごとくそのご利益を受けたと伝えられています。この霊験は瞬く間に評判となり、「清重稲荷尊」の名は江戸内外へ広く知られるようになりました。
昭和初期には、先代住職によって稲荷大明神の本地仏である吒枳尼眞天が勧請されます。以降は「清重稲荷大祭」として大護摩供が毎月1・14・24日に厳修され、この日ばかりは老若男女を問わず地域の人々が集い、時には境内のみならず山門の外にまで広がる賑わいを見せていたと伝えられています。

※『江戸名所図会』7巻より(江戸時代後期の1836年・天保7年に刊行された江戸の地誌)
当時の渋江西光寺と清重稲荷の様子
こうして時代ごとに形を変えながらも、西光寺は常に地域の祈りと交流の拠点であり続けてきました。かつて縁日に人々が集い、祈りを捧げたように、この開山800年という節目もまた、多くの方が心を寄せ合う機会でありたいと願っています。
記念事業の目的と内容
今回の記念事業は、その原点を思い起こし、寺院の歴史と伝統を次世代へと継承し、心の学びと地域交流の場を新たに創出することを目的としております。
その契機として、葛西三郎清重公ゆかりの秘仏・聖徳太子立像を、本堂再建以来初めて御開帳いたします。さらには、これまで西光寺を支えてくださった全ての有縁の方々への感謝と報恩を込め、以下の行事・イベントを行います。
※日付をタップしてください(体験は一部有料)
両日開催 行事・イベント内容
・本堂の自由拝観
・開山800年記念御朱印(通常御朱印全4種、その他イラスト御朱印頒布予定!)
・9:00〜 坐禅止観体験(茶菓子ご接待あり)
・地域マルシェ(日本橋三社出店、マルシェブース、キッチンカー)
10/25(土)行事・イベント内容
・12:20〜 地元和太鼓チームBEAT ACADEMYによる奉納和太鼓演奏
・13:00〜 慶讚記念 御開帳法要「上宮太子講式」並びに 香道志野流御家元による献香式
・伝統文化ワークショップ(香道志野流 聞香会、腕輪念珠づくり、お香づくり)
10/26(日)行事・イベント内容
・午後開催 南葛SCブース(キックターゲット、アートワークショップ)
・午後開催 おてらで学ぶアンガーマネジメント講座
・15:30〜 天台聲明のしらべ「両界曼荼羅供」厳修
テーマは「温故知新」
― 故きを温ねて、新しきを知る ―
歴史や伝統に学びながら、現代における寺院の可能性を模索し、未来へとつなぐ歩みを皆さまと共に重ねていきたいと願っています。
この二日間は、歴史に触れ、文化を体験し、そしてご家族やご友人と共に穏やかな時間を過ごせる特別な機会です。檀信徒の皆さまはもちろん、どなたでもご参加いただけます。お子さまからご年配の方まで、世代を超えて楽しめる催しをご用意して、皆さまのご来山を心よりお待ちしております。
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